現 理工学研究科 准教授(生命科学部門・生体制御学領域)
テニュアトラック普及・定着事業
発生生物学、神経生理学
[Developmental biology, Neurophysiology]
平成26年4月1日 着任
平成31年4月1日 テニュア付与
神経回路形成、小脳神経回路、脳の領域化、光遺伝学、神経活動イメージング(膜電位、カルシウムセンサー)、電気生理学
[Neural circuitry formation, Cerebellar circuitry, Brain regionalization, Optogenetics, Neural activity imaging (Voltage and calcium sensor), Electrophysiology]
私達の活動を制御する脳は、多数のニューロン(神経細胞)が結合した神経回路により構成されています。脳機能を理解するには、この神経回路の成り立ちと機能を知ることが重要です。このために私達は小型魚類ゼブラフィッシュを用いて、神経回路の形態形成および機能発達の機構を研究しています。ゼブラフィッシュは、胚体が透明でイメージングが容易、突然変異体が多数存在し遺伝子導入や胚操作が容易、また各種行動実験ができるなど、発生遺伝学、神経科学に適したモデル脊椎動物です。また近年の光技術の発展により、特定ニューロン集団の光による活動制御と記録(光遺伝学)、細胞動態のタイムラプスイメージング、光照射による細胞の標識、などが可能となってきています。私達は、これらの最新の光技術と電気生理学的手法を用いて、細胞から個体レベルまでの視点で神経回路の解析を進めています。 現在焦点を当てているのは、脳における領域化に関わる以下の現象です。 (1)小脳神経回路形成:小脳神経回路における区画構築の生理学的解析 (2)脳領域化における細胞集団のふるまいの機能解析 (3)神経前駆細胞の挙動(核移動、ニューロン分化)と脳領域化の関係の解明