日本のテニュアトラック制とは、公正で透明性の高い選考により採用された若手研究者が、審査を経てより安定的な職を得る前に、任期付の雇用形態で自立した研究者として経験を積むことができる仕組みです。
埼玉大学では、平成24年度にテニュアトラック制を導入することを決定し、卓越した若手研究者の育成を目指して『埼玉大学・若手研究リーダー育成』を掲げテニュアトラック制を推進しています。
この取組により、自立的に研究できる環境整備等を通じて、新しい研究体制の構築を目指しています。また、新領域の開拓やイノベーションの創出、教員の年代・ジェンダー・国際バランスの是正等の効果をも期待しています。
5年間のテニュアトラック教員ポストは、理工系については理工学研究科教員ポストを流用し、人文・社会系については学長裁量教員ポストを措置しています。また、国際公募・選考は実施部局が行うものの、研究推進室が必ず関与することとしています。
部局に採用後は、研究の自主性・独立性確保と異分野融合を目的として、テニュアトラック教員を全学的な組織である研究機構に配置換して集約するとともに、十分な研究費と研究スペースを与え、かつ実施部局と研究推進室からの複数メンターを充てることとしています。
現在は、テニュアトラック制の定着及び円滑化を図るため、若手研究者情報交換の場の提供や学内普及活動を実施しています。